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死亡労災と二重行政と蜂の巣
JUGEMテーマ:ビジネス
●かなり前になりますが、うちのクライアントで死亡労災が発生した。痛ましい事故でご遺族の心労は非常に多いものだと思料します。お悔やみ申し上げます。
人がつぶれるのは一瞬ですが、会社と遺族が背負うものはあまりに大きく長期間になります。「安全第一」という言葉の重みを再認識しました。
 
●業種は鉄を集めてきて仕分けをし、販売をするという事業体です。現場には大量の鉄くずを運ぶ大型ホイールローダー(ショベルカーやブルドーザーみたいなもの)や仕分けをするための4メートル四方の網などがたくさんおいてあります。
 
●土曜の遅い時間に死体が発見されました。第一発見者が社長に連絡し、そして警察に通報。日付が変わるころまで事情聴取と現場検証が行われました。事故の概要は構内の防犯カメラで事の一部始終が映像として残っています。事案に至った経緯は不透明ですが、1名作業で事が起こったのは明らかで事件性はないという判断がなされました。
 
●日曜にうちの事務所に報告を頂き、労災関連でお打合せをしました。ちなみに社長はご遺族へのケアで手が離せず、管理のまとめ役の方と面談しました。NHKその他の報道機関からの問合せの対応もありますし、警察は現場検証完了していますが、電話で補足説明を求められることもあります。「蜂の巣をつついた状態」とはこのようなことをいいます。
 
●思えば、腕の切断などの重大災害の対応は経験がわりとあるつもりですが、通勤途上ではなく、業務上の死亡労災の会社側は2回目です。経験則でいうといろいろなケアをする必要があります。被災者のご家族、会社、警察、労働基準監督署、マスコミ、会社の取引先、保険会社、労働組合、ご近所、葬儀、その他のいわゆるややこしい人たち。社長や役員だけでは手が回らないし、事が大きいのでご担当の心身的な負担は非常に大きいです。
 
●月曜になり、会社に労働基準監督署からの電話がありました。現場検証をしたいと。警察は日曜の午前の段階で終了しているから片付けをしてもいいという指示のもと日曜の昼過ぎには通常通りになっていました。もちろん、月曜も「蜂の巣を〜」が改善されたわけでなく、商売上、会社の取引先への報告というのがあります。報道で大きくでているわけではありませんが、この手の話は足が速いです。
 
●労働基準監督署の現場検証は落ち着いてから、若しくは夕方以降でお願いしたい旨を伝えても、強い口調でアポイントを迫ってきたので、仕方なく会社も了承したと聞きました。で、会社からうちに連絡があり、その他の予定をキャンセルして立会をさせてもらいました。会社からの視点では土曜に現場検証は終了しているので、「蜂の巣を〜」ということがあるので月曜にこられても困るという趣旨の話でしたが、私は帳簿関連の確認が主で現場検証は視察程度だろうと想定をし、役割が異なるので仕方がない旨の説明をしました。
 
●私が数年前に経験した死亡労災のときは、警察、消防、労働基準監督署の合同調査だったのでそのイメージが強くありました。それぞれの役割があり、それぞれが調査をしていたように記憶しています。
死亡労災以外の場合(事案にもよりますが)は労働者死傷病報告という報告をうけてから労働基準監督署が訪問されることが多いです。これは被災後、三週間後とかが普通にあります。
 
●「一昨日、親愛なる従業員が死んだ」という重い空気の中、労働基準監督署の現場検証が開始されました。私の想像は大きく外れ、警察が行ったことと同じで目新しいことがなかったと会社から報告をもらいました。昼から4時間ほど。もちろん、社長、役員、現任者等はずっと対応しています。
 
●この辺の情報共有はどうなっているのか???非常に疑問です。国民からみれば、省庁なんて関係なく、一事案に対して「役所の調査」が2回あり同じ説明をしたという認識しか残りません。一言。「土曜の夜に一緒にくれば・・・」
 
●二重行政とは労働基準監督署と警察署をさしてますが、それぞれに役割があり、片方がいらないという意味合いではありません。治安維持のために司法警察員は多いにこしたことはありません。「もうちょっと情報の共有というか、連携をとらないと国民が迷惑をするよ。」いう切なる思いです。
カテゴリ:実務・事例 | 21:21 | comments(0) | trackbacks(0)
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